2010年、大学生のころに制作したFLASHゲームを皮切りに今年で15年になります。
35歳になり「1回ゲーム制作に向き合った方がいいな」と思い、4月に会社を退職してから8か月ほど経過しました。
そして「時間に余裕ができたらやりたかったこと」を一通り実行したことで、「この仮説は間違いだった!」とか「この方向性はあってそうだから続けよう!」ということがわかってきました。
まだまだ「ゲーム制作一本で食べていける状況」ではないのでこのタイミングで現状をまとめるのもお恥ずかしい限りなのですが、逆に「成功してない時の記事でしか得られない栄養素がある」と思い至り、ここに書き残したいと思います。
実は自分用に日報を残していたので、これをもとに一年間何をしてきたのかを書いていこうと思います。1月ごとに実施したことをまとめたのでめちゃくちゃ長いです。でもこの中に「スマホアプリ広告とWeb広告のどちらが儲かるのか」の話など、結構面白い情報も埋め込んでいます。あと、その時流行ったコンテンツなんかも書いていたりもするので、懐かしんでいただけると幸いです。
この記事は「ゲーム制作に関わる人 Advent Calendar 2025」12/25の記事となります。このアドカレも今回で5年目の開催となりますが、記事募集開始から36時間で全部埋まったので相当な人気企画に成長しましたね。

去年の記事の反響
2025年の一年を振り返る前に、去年の記事を再確認します。
2024年、去年のアドカレではこんな記事を書きました。今見返すと非常に保守的でビビりながら辞めていることがよくわかりますね。
反応を見る限り、身近な人は「面白いやん!頑張れ!」とエールを送ってくれる一方、はてなブックマークの感想やらコメント欄を見ると「この能力で辞めるのか。舐めすぎ」みたいな辛辣なコメントもあり、良くないインターネット感がにじみ出ていました。
この手の他人のチャレンジって基本的に「褒めた方が得」じゃないですか。
(失敗しても損はなく、成功した時に褒めていたら感謝される可能性があるので)
その損得勘定を飛び越えてdisりたくなる感情が「独立してゲーム制作する」というワードに込められているのでしょう。一言でいえば「嫉妬」でしょうが、あんまりその感情を外に出すと自分に挑戦権が与えられた時に身動き取れなくなるので、言葉にするのやめて創作の糧に転換した方が良いんじゃないかなと思います。
もし「ゲーム制作でチャレンジしない理由」を探している方は「Steam 売れない」と検索すればたくさんチャレンジしない方がよい理由が見つかるので、それを見て満足しましょう。その感情は「安定を求める欲求」として普遍的な感情なので、「認識しつつも心の中に留めて」持っているのが良いと思います。
・Steam新作4割、サイト登録料100ドルすら回収できずか―2025年、Steamでのゲーム発売はもはや「趣味」の領域!?
https://www.gamespark.jp/article/2025/10/22/158633.html
嫉妬の感情は自分含めて創作している限り常に付きまとい続けますが、攻撃性に消費してもメリットはひとつもないので、どうか心の中の牙を磨いて創作の糧として使ってください。普通に働きながらゲームを作っていれば、将来のチャレンジのために貯蓄ができて、結果的に挑戦権が舞い降りてくるものなので。
と、奮い立たせる感じの文章をここまで書きましたが、正直ゲーム制作で失敗しても貯金がほぼ減らなかったら長期的なダメージはないので「やり得のチャレンジ」になります。それ実現するため、外の繋がりを作っていくことに1月から注力していました。
さて、1月から見ていきましょう。
2025年1月
最後の仕事のために4月までは有給を消化しつつ週2で勤務していました。週5はゲーム制作などに当てることができ、「本職の肩書を持ちつつ自由に動けるボーナスタイム」と思っておりました。
今までは仕事とゲーム制作に全力を出していたので、それ以外のことをほとんどやってこなかったのですが、時間を作った今こそ「やりたかったことをやろう」という気概でスタートダッシュを切りました。
主にやったことは以下4つ。
(1)ちゃんと話題のゲームを遊ぶ
世間で話題のゲームを遊んできました。色々遊びましたが、Vampire Survivorsをはじめて遊んだのもこのタイミング。今まで遊んだことなかったのが恥ずかしいぐらいのメジャーなゲームですね。
めちゃくちゃ面白いしやり込みました。「アイテムの組み合わせ覚えておいて、それを合成進化して強い武器を入手することで一気に無双できるゲームバランス」は爽快感があります。

他にもBackPackHeroで遊んだりしました。アイテムをカバンの中にパネル配置して強化するゲーム。
このパネル配置ゲームとオートバトルを組み合わせた発展系ゲームが多数登場しています。

デジタルゲームはこのくらいですが、これ以外にもボードゲームカフェに通って新しいボードゲームをどんどん遊んでいきました。
このゲームは「宝石の煌めき+パネル配置」で得点を稼ぐProjectLというゲームです。

(2)外の繋がりを増やす
今までは会社の中でのみ人間関係を築いていました。飲み会にも顔を出さずにゲーム制作に注力する毎日。せっかく独立するのだから色んな人と仲良くなろうと大学の友達やら、以前お知り合いになった方と連絡を取って飲みに誘ったりしました。結果的にこの時の縁で仕事をもらえて独立してからのお金の心配がなくなったので、繋がりって大事だなと思います。
(3)スマホアプリ制作を進める
独立後の目標として「スマホアプリたくさんつくって儲ける!」というものがありました。
スマホアプリの方がリワード広告(動画見ると報酬得られる広告)があったり、そもそも単価がWebよりも高いのではと思っていたからです。
早速実行に移すべく「既存のブラウザゲームをスマホアプリ化する一番楽な方法はないか」と調べたところ、Capacitorというフレームワークがとても良いことを知り、早速これを用いてアプリ開発をスタートしました。
アプリ化の準備はできた!!iPhone、Android実機端末揃えて検証環境できた!!!あとは開発者登録してアプリ登録するだけ!!!!!
と思ったら、Google Playの開発者登録がとんでもなく時間がかかり、2月以降まで登録完了しないのでした!!!前途多難!!!
その時に詰まったことを残しますので、特に組織アカウントでAndroidアプリを作成したい方は参考にしてみてください。個人アカウントでアプリ公開するにはあまりにもハードルが大きすぎるので。
この準備のために新宿にバーチャルオフィス借りたり、企業の識別ナンバーであるDUNSナンバーを申請したりと事務仕事がとても多い1月でした。
(4) ブラウザゲーム開発+ぷるぷるアプリ開発
独立してからもブラウザゲームを月一ペースで公開したいなと思い、陣取りゲームを公開しています。
・SUPER陣取りゲーム
https://hothukurou.com/game/Zin/index.html

あとVampire Survivorsに影響を受けて、蛇サバイバーというゲームを作りました。今年が蛇年なので、ヘビゲームでヴァンサバライクを作りました。
・蛇サバイバー
https://hothukurou.com/game/Snake/index.html

あとは、年末に作成していた「画像をぷるぷるさせるアプリ」をしっかり売れるようにアップデートしたり、macOS対応していました。macOS用にアプリを作るためにはApple Developer Program登録が必須で、そこから署名が必要だったりするので非常に手間がかかりましたね。
おかげで200本以上売れたので、こういうアプリで定期収入稼いでいきたいなと思っていました。
1月に見たアニメや漫画、展示
・初代ガンダム
ジークアクスの映画放映を見に行ったことで感化されて、アニメ版ガンダムを全話見ました。これも時間に余裕があるからこそできたことですね。面白かったのでもっと早く見ておけばよかった!
・ふつうの軽音部
普通なようで、人間関係全把握してる超人がいるけど、そこが面白い!
・150年展
池袋の取り壊し予定の民家をつなげて迷路にした展示物。人が住んでいた後を土足で進んでいく感覚。ベランダや壁の穴から他の家を探索する奇妙な感覚に病みつきになりました。

1月なのにめちゃくちゃ長文になってしまったので次から巻きで作ります。
2025年2月
Apple Developer登録は終わっている一方で、Google Playの開発者登録が終わらず。
iPhoneアプリ開発も初体験で苦戦。当時の日報を見ると「蛇サバイバーをスマホアプリ化して出そうと思ったが、リワード広告や課金システムで何度も審査に落とされる」とのこと。ちなみにこの審査に落とされる問題は二重課税回避の手続きをしていなかったことが原因で3月末まで続きます。
このころに制作したブラウザゲームはこちら。ちゃんとストーリー作ろうと頑張ったので、コメント欄では結構評価されていますね。
録音機能付テディベア
https://hothukurou.com/game/Bear/index.html

色んな人と会う活動は相変わらず続けていました。35歳になると、大学時代の友達が大学准教授になっていたりするので、時間の流れの速さを感じます。
2月に見たアニメや漫画、展示
この時期に読んでて印象に残った漫画は「らーめん才遊記」と「らーめん再遊記」でした。ネットミームで有名な本作ですが、飲食業ビジネスの考え方などを取り扱っていて非常に面白かったです。
2025年3月
ようやくGoogle Play開発者登録が終わりました。長かった!
Google Playは簡単に課金周りの登録まで終わってストア申請まで行けたのですが、AppStoreの審査が全然通らなくてとても焦っていました。課金機能がうまくいかないのです。
この時期はあまりに焦りすぎて余計な負荷がかかりすぎたのか、ある日の仕事終わりに眼底出血を起こしてしまいました。
右目が全然見えなくなって焦りました。即病院に駆け込み、大病院でも見てもらいました。血液は吸収されて傷も回復したものの、
それ以降右目の視界中心あたりに見えない領域ができてしまいました。後遺症が残るケガをしたというなんとも笑えない話です!
辞める前にこんな事故起きるなんてと嘆きもしましたが、まあしゃあない。北欧神話のオーディンも右目失って知恵を得たと言いますし、そういう効果あるんちゃうと思って今も健やかにゲーム開発をしております。
ともかく、iPhoneアプリの課金機能がうまくいかない問題を3月はずっと考えていましたが、結局Xで教えてもらった「二重課税回避の署名をして、その後できる口座登録が完了する」という行為をやったところ、何事もなくアプリが起動して遊べるようになりました!
序盤は良かったものの、それ以降は全然広告収益も課金も行われなかったのですが!
ちなみに3月は「花粉症ソリティア」を作りました。5時間くらいで作った記憶があります。クロンダイク系のゲームをよくここまで短期間に作れたなと自分でも思います。
https://hothukurou.com/game/Pollen/index.html

2025年4月
さてここからはいよいよ会社を辞めて週七で動けるようになります。
「何かあったら戻って来いよ」と会社からも励まされたことで精神的にも安定した状態でゲーム制作に勤しんでいきます。ホント周囲には感謝しかないです。
このタイミングでSteamゲームを作ろう計画がいよいよ顔を出します。
ダンジョンデストロイヤーのSteamページが4/5に公開されました。
・ダンジョンデストロイヤー
https://store.steampowered.com/app/3596100/_Dungeon_Destroyer

実は3月末からSteamゲーム計画は進んでおりました。スマホゲームとブラウザゲーム作りながらSteamゲーム作っているのは狂気の沙汰だと思いますが、やれることは何でもやろうというのがポリシーです。
Steamのストアページ作成、ストア用画像作成が結構両必要なので大変でしたが、一度作ってしまえば宣伝販促用画像としても利用できるのでとても使いまわしがよいですね!
あとSteamで見栄えを良くしようと「ゲームの宣伝用動画を制作しはじめた」のもこの時期からです。Steamだと宣伝用動画は面白さを伝えるために必須ですからね。
また、この時期に以前から温めていた謎解き+ダイス+ローグライトゲームの
「行方不明になったゲーム制作者を探しています」を公開しました。
https://hothukurou.com/game/DiceGame/index.html

ブラウザゲームで広告収益以外の稼ぎ方が必要と思い、「note経由で有料で追加コンテンツ」を入れたところ、そこそこ売れたのでよかったです。ただ、一つ一つのゲームの難易度が難しすぎたのと、「謎解き要素を期待したけど、思ったよりも謎解きではない」という乖離があった点が悔やまれるところ。
この時期から、ゲーム制作者が一か所に集まって進捗をあげる「もくもく会」にまた参加するようになりました。普段とは異なる場所で作業すると、かなり集中できます。人間ってそういうものらしいですね。家で作業できない人におススメです。
https://akimoku2024.connpass.com/event/377509
この時期に読んだ漫画は「望郷太郎」コールドスリープから数百年ぶりに目覚めた太郎は、文明の崩壊した世界で生き抜く人間たちに「価値交換としてのお金の概念」を教えていくことで成りあがっていくストーリーになります。序盤だけみるとサバイバルなのですが、そこから「人間同士が価値を交換する組織となり、国を作る」という壮大なスケールに変わっていくので読んでて知的好奇心が止まりません。おススメです。

あと、ドラクエ12を今更ながら遊んで無事全クリできました!ドラクエ面白い!
30過ぎてから時間なくてRPGをクリアできないなと思っていたのですが、久しぶりに楽しめました!
2025年5月
はじめてゲームの展示会に出展しました。東京ゲームダンジョン8です。
このゲームダンジョンの準備は基本的に4月に行っていました。机の後ろにA2ポスターをぶら下げるための「PO.SU.TA」を奮発して2つも購入してしまったので、元を取るために今後も展示会には積極的に参加しようと決意を固めました。
展示会初参加だったので、課題点も多かったです。動画流せるようにもう一台PC欲しかったですね。ただ得るものも多くて「ゲームをプレイしている人を後ろから見ると、どこが詰まっているのか、どう改善すると遊びやすくなるのか」を多く知ることができました。展示会参加最大のメリットはこの「遊んでいる人を後ろから見れること」だと思っています。ウィッシュリストも増えて嬉しい限りでした。
この展示会参加をきっかけとして「ゲームのチュートリアルをわかりやすく作ろう」という機運が高まり、そのチュートリアル作成に時間をかけました。ダンジョンデストロイヤーは近いゲームが「チューチューロケット」くらいしかないので、とても説明が大変で苦労しましたね。
そういえば5月は「結界発見」というWebアプリがめちゃくちゃバズりました。指定した地点の周囲5点の神社仏閣で五芒星を引いてくれるというシンプルなアプリです。
リアルタイム1000越えのアクセスがあったので、それはもうとんでもないアクセスが集まりました。あまりにも話題だったので、辞めた会社のSlackの雑談チャンネルでも話題に上がっていたほど。(実は今でもアカウントは残されています)
・結界発見
https://hothukurou.com/game/Barrier/index.html

この効果にあやかろうと急いでこの結界発見をスマホアプリ化しました!
結果は全然ダウンロードされず!!!!!Web版で十分だからでしょうね。
ブラウザゲームでは「花粉症マンカラ」というゲームを公開しました。シンプルなパズルゲームですが、わけわからんくらい難しいです。面白いのかわからないルールを作りたかったのです。
https://hothukurou.com/game/Pollen2/index.html

この時期に遊んだゲームは「神魔狩りのツクヨミ」です。デッキ構築ローグライトなのですが、メガテン色が強いのは悪魔絵師の金子一馬さんが携わってるからですね!コロプラに転職されて制作したゲームで、スマホカジュアルとは思えないほどに非常に難易度が高いゲームで楽しかったです。
獲得できるカードがなんとAI生成で効果も運が絡むので、「ラスボス対策の永続バフカード」がどれくらい揃えられるかで攻略難易度が変わってくるとは思いました。

あと、ダイスプレイスメント+ローグライトのDie in the Dungeonも遊びました。
攻撃ダイス・防御ダイスなどのサイコロを盤面にはめて、その数値で戦っていきます。
独特な戦略があって面白いので、一度触ってみるのがおススメです。ただ、慣れると同じダイスを同じ場所にはめていく単調なゲームになってしますので、その解決策が難しそうだなと思いました。
https://store.steampowered.com/app/2026820/Die_in_the_Dungeon/?l=japanese

あともう一つ遊んで面白かったゲームがこの「バックパックモンスターオートバトル」
BackPack系なんだけど、アイテムが全部モンスターになっている点が「物質よりも生物の方が愛着がわくから面白い」という面白さの定石をしっかり実現できていて見事でした。
https://store.steampowered.com/app/3141720/_/

2025年6月
いい加減スマホアプリで成功したいと三作目「格闘リバーシ」を公開しました。
点差がつくとパンチできて、ライフが0になると勝てるリバーシゲームです。
リンク先の少ししたにスマホアプリのリンクがあります。
https://hothukurou.com/game/Reversi/index.html

これ、さすがにビジュアルもよいからウケるだろうなと思ったのですが、全然うけなかったですね!
そしてこのあたりでそろそろスマホアプリのプレイ人数が上がってきたので「スマホアプリとブラウザゲームのWeb広告、どちらが儲かるのか」をちゃんと確認することにしました。
eCPM(1000インプレッションあたりの収益)で比較した結果、「スマホよりブラウザゲームの方が+47%儲かる」という衝撃的な結果が明らかに!
リワード広告込みでもこの結果だったので、当初の仮説「スマホアプリ化したら儲かるのでは」は否定される形になりました。今の自分のゲームをそのまま移植するだけだと悲惨な結果になるというだけで、ちゃんと工夫すれば改善はできると思うのですが、ともかくこういうデータを計測できてよかったです。
ちなみにスマホアプリゲームでも横のつながりで「ちゃんと広告収益を上げられる方法」を教えていただき、勉強させてもらいました。
勉強方法としては同じゲームシステムを買い切りとF2P(基本無料、広告・課金で収益を上げるゲーム)で比較するという方法です。
具体的にはポーカー+ローグライトの「Balatro」のシステムをパ・・・フォローした「PokerHero」を遊ぶことで、この二つのシステムの差から収益を上げる仕組みを学ぶことができます。
Balatroは買い切りゲーム、対してPokerHeroはF2Pなので、比較するとゲームシステムの微妙な違いがわかります。買い切りゲームと同じシステムだと儲からないので、これをF2P用のゲーム性を作り替える必要があるのです。
もっと言えば最近はドラクエウォークに新機能として「ドラぽか」という、BalatroがドラクエのIPで楽しめるゲームも公開されているので、これら3つのゲームを比較することで「どうやってリワード広告を押させるか、どうやって課金させるのかというスマホゲームにおける収益の稼ぎ方」を学ぶことができます。(ゲームのアイデアに著作権がないことがよくわかりますね。)
この結果、「ちょっとこれは今取り組みたくないな」と思いSteamゲームに歩みをシフトすることにしました。いつか買い切りモデルでスマホアプリはリベンジします。
ともあれこの月は3本目のスマホアプリを出したものの全然ダウンロードされず、むしろ「ブラウザゲームをiOSアプリにする方法をまとめたマニュアルを売ってほしい」との要望に応えてマニュアル作って手に入れた収益くらいが主な財源となります。スコップ売りの話みたいですね!
ちなみにこの月は以下二本のゲームをリリースしました。
・【将棋】空想召喚AIバトル2025
https://hothukurou.com/game/Sengoku2/index.html

・ダンジョンクリエイター【戦略ボードゲーム】
https://hothukurou.com/game/DungeonCreator/index.html

またこの時期にワンピースを全巻大人買いして読み始めました。62巻の人魚島まで到達!
マリンフォード頂上戦争までの流れがアツい!あとその後の修行編と再開は熱かったです!
あとこのころから「家にずっといても集中できない」ことがわかってきたので、渋谷の404NotFoundという場所で作業するようになりました。月額3ドルでクランメンバーになると作業場所として使えるので、この時期から「集中力が下がってきたら404に向かう」ようになりました。
どうも人間は家で集中するには限度があるようなので、もしやる気が下がってきたら404に行きましょう!月額3ドルは安い!
2025年7月
この月は自分のホームページの大改装に時間を使いました。
ゲームのアイコン主体のページに変えて視認性を上げたり、

ランキング機能を搭載して、話題のゲームが一目でわかるようにしました!

目に見えて各ゲームのPV数も上がっているので、効果があったようです。
実際、去年の総ページビュー数は384万でしたが、今年は12/24の時点で448万もあります。
すごい効果ですね。総ユーザー数は去年44万、今年12/24時点で39万と下がっているので、新規ユーザー呼び込みが課題になります。
また、ゲームに関する技術知識を共有するゲームカンファレンスのCEDECの講演をはじめて拝聴しました。3日間のオンラインパスで35200円と独立したばかりでは少々手痛い価格でしたが、せっかくだからと購入しました。興味深い講演ばかりでよかったです。この講演を聞きながらゲーム制作をすると非常に集中できるという発見をしてから作業のオトモとして利用するようになりました。
また、7~8月は面白い博物館が目白押しでした!その時来館してよかった展示会をまとめています。数多くのCMを手掛けた佐藤雅彦展は「作り方」をどう作るのかを解説されていてとても学びがありました。
ブラウザゲームの更新としては「行商人ゲーム」を制作しました。時間内に効率よく安く仕入れて高く売るゲームなのですが、この時期は「東インド会社」という行商人のボードゲームに大ハマりしており、それに影響されて制作したゲームとなります。
この時期に読んで面白かった小説は「プロジェクト・ヘイル・メアリー」です。2026年に映画化されるのですが、かなりの話題作です。SFと隠されたテーマが非常に面白かったのでぜひ買って読んでみてください。

また、「へうげもの」を読み始めたのもこの時期です。織田信長の時代から豊臣秀吉の時代、そして徳川家康の時代までの文化的な歴史を古田織部と共になぞっていくのは非常に面白く、独特の「とんでも展開」も楽しめました。
トンデモ展開についてはオモコロチャンネルを見ると興味がわくと思います。私はこの動画を見てへうげものを全巻買いました。
2025年8月
8月はSteam初作品「ダンジョンデストロイヤー」を公開した月です。
まずは東京ゲームダンジョン9の展示会レポートから始めましょう。
展示会出展は数をこなすとうまくなります。今回は物品も行い、しっかりと買ってもらうことができました。買っていただいた感謝を熱意に変換し、ダンジョンデストロイヤーを8月中に完成させよう!と渋谷の404NotFoundに籠って開発をする毎日を過ごしていました。ものすごく進捗が捗りましたね。
結果、何度か審査に落ちたものの、無事に8/26 ダンジョンデストロイヤーを公開することができました。

詳しくはこの記事にまとめています。そこそこ売れたので、「Steamでちゃんとゲーム作って売っていこう」と決心したのはこのころからです。
ちなみに上記の記事でも書きましたが、ダンジョンデストロイヤーの英語翻訳が適切か確認するために、TokyoIndiesという海外の人が集まるイベントに参加してゲームを遊んでもらいました。
ここで結構修正が入ったので、製品版ではわかりやすい英語で遊べるようになったかと思います。実際に遊んでもらうことの大切さをここでも実感しました。

この時期に遊んだゲームは今年話題になったパズルアクションの「Öoo」です。
ゲームの作り方がうますぎる!説明ないのにパズルという複雑なジャンルのゲームシステムがしっかり伝わるようにできていてすごい!!!!!
まだ遊んだことがない方は、ぜひ一度遊んでみて欲しいです。
https://store.steampowered.com/app/2721890/oo/?l=japanese

この月には「ヘルメスの翼」という行商人ゲームを公開しました。
こちらの方が楽しめる人も多いかと思います。
https://hothukurou.com/game/Hermes/index.html

2025年9月
ダンジョンデストロイヤーがひと段落したのですが、イベント出展などを数多く行ったことで繋がったご縁で渋谷サクラステージにて「ダンジョンデストロイヤー」を展示してもらうことができました。
イベントに出ることは大事ですね!!!横の繋がりはチャンスを生みます。
また、「おがダイレクト」というゲーム紹介企画に「ダンジョンデストロイヤー」を紹介してもらったところ、この効果とセールによって89本売れました。
これは「ドワーフちゃんのおっぱいを揺らしたい」というネタがウケたことによる相乗効果やらタイミングが合致した結果だと思うのですが、やはり「わかりやすい良さ」を提供することは大事だと痛感した出来事でした。
・TGSの裏で、個人VTuberによる発表会が行われていた…「おがダイレクト」主催・男鹿梨衣子さんインタビュー。『カルトに厳しいギャル』開発者の新作などが発表された
https://news.yahoo.co.jp/articles/f065372a9826c6ff0413c086b7e6af3ed34ffa74
トーキョーゲームショー(TGS)にもはじめて遊びに行ってきました!
個人ゲーム制作者のコミュニティにいると、TGSのチケットがいろんなところからもらえます。出展者が渡してくれるからです。
実際に遊びに行けて楽しかったです。文字を用いた世界観で話題の「文字遊戯」を遊んできました。
この月は「5分版ダンジョンボンバー」というゲームを公開しました。
このゲームは「Steam版を出す前に面白いか確認する目的」で制作したものなのですが、実際楽しんでもらえて一安心でした。ただ、Steam版公開にあたり、ゲームシステムの再チューニングが必要になったので、この後もこのゲームには苦労することになりました。
https://hothukurou.com/game/Bomber2/index.html

この時期に読んで面白かったエンタメですが、「きさらぎ駅 Re:」がホラー+ギャグとして非常に面白かったです。ホラーなのに笑いながら楽しめますし、ラストが最高にイカしてます。
あと王道ファンタジーですが「タワーダンジョン」もおススメです。塔を攻略していく王道ファンタジーですが、非常にワクワクしながら読めます。

2025年10月
実は先月あたりから、現在社長業として活躍している友達からの依頼で業務委託をしていたのですが、このタイミングでひと段落しました。おかげさまで貯金を食いつぶすことはなくなり、だいぶ生活の安定性も高くなってきました。こういう事情もあるので、私は専業ゲーム制作者ではないのです。それでも、ゲーム関係の収入が今のところ一番高いので、ゲーム制作メインで生きているといっても差し支えがないかと思います。
エンジニアはマジで食いっぱぐれないなと思うばかりでこの状況に感謝しかないです。「ある課題に技術的な知見で解決する」のがエンジニアの仕事なのですが、知らない技術でも誰よりも早く学んで使いこなす職能に注力してきたので、これをしっかり実践している限りはいくらでも仕事はあるなと思います。
さて、今月もダンジョンボンバーSteam版制作に没頭していたのですが、思ったよりも進捗が上がりませんでした。ブラウザ版ダンジョンボンバーは手軽に遊べて楽しいのですが、今一つ面白さがたりないような・・・。と悩んでいました。
一方今月制作したブラウザゲーム「オオゾラコリントローグライト」は久々のヒット作でした。
上から玉を落として得点を稼ぐコリントゲームにローグライト要素を入れたら、そりゃあ面白くなりますね!
このゲームはかなり自信作でスマホアプリ化の要望もあったのでちゃんと買い切り型で制作します!
https://hothukurou.com/game/Corinth2/index.html

この時期に遊んだゲームを紹介します。
一つは「CloverPit」監獄の中で、スロットを回して稼いでいくゲームです。退廃的な世界観もよく、特定の役をたくさん出すための試行錯誤をするのも楽しいです。悪魔の誘惑を断ち切る真エンドまでクリアしたのですが、めちゃくちゃおススメです。
https://store.steampowered.com/app/3314790/CloverPit/?l=japanese

もう一つが「BALL PIT」
ブロック崩し+ヴァンサバ系、非常に遊びやすいです。
目の前の敵を玉で倒して、経験値で玉を強化したり合成したりします。
強化も合成も楽しい!こういう要素すき!!組み合わせでめちゃくちゃなことができる!とゲーム的にはシンプルなことしかしていないにも関わらず面白いです。おそらく一つの方向性として刻まれるゲームだと思うので、ぜひ遊んでみてください。
https://store.steampowered.com/app/2062430/BALL_x_PIT/?l=japanese

そして、このBALL PITによって、ダンジョンボンバーは大化けして面白くなっていくのでした・・・!
あと、一冊だけ漫画を紹介させてください!
「んば!」という漫画、この漫画すごく面白いです!!!
「生真面目すぎて空気が読めない主人公が、おかしな現場の警備を任されて・・・」という巻き込まれがたの怪奇漫画なのですが、実はものすごい人間賛美なんです。びっくりするのでぜひ読んで感想共有しましょう!!

2025年11月
ゲームダンジョン10が開催されました。ダンジョンデストロイヤー最後の展示になります。
また、今回はダンジョンボンバーの展示も行いました。が、エラーで落ちたりするので作りこみが甘かったですね・・・。
展示の設営は過去最大級に用意しており、ノートPC3台を試遊台として用意し、それとは別にPV展示用のmac miniを持っていってディスプレイにつなぎました。ワンマン作業の最大効率がこのあたりかと思います。
おかげさまでダンジョンデストロイヤーのDLカードが18枚売れました。感謝です。
今回の展示後、ある着想を得たことで、いよいよダンジョンボンバーの本格的な改良作業に着手することにしました。
その着想の核は「爆弾を合成強化できるようにする」というアイデアです。
PVを見てもらえばイメージが付くかと思います。
ダンジョンボンバー、Web版に比べて明らかにビジュアルも見栄えも改善したことがわかるかと思います。今回はじめてフォントを選定して見栄えの改善を行うとともに、「爆弾同士を合成させて強化する」という楽しさを提供することにしました。
この実装により、ダンジョンボンバーは明らかに面白くなりました。
実際、11月に行われた開発者同士のテストプレイ会 Creator’s undergroundではかなりの好評をいただきました。爆弾を爆発して連鎖させるゲームが面白くないわけないし、その爆弾が合成でもっと爆破範囲が広がるのだから、そりゃあ楽しいだろう。といいつつも意図通りに面白くなってほっと息をなでおろした次第です。
「この面白さを伝えるSteamストアページを作って宣伝しなければ!」と宣伝方法を考えたり、すでにSteamで私と同系統のローグライトを制作している人に話を伺ったりとあくせく動いておりました。
11月に作ったブラウザゲームは2~3時間で完成させたゲームなので、めちゃくちゃシンプルです。とにかくダンジョンボンバーに全力投球していました。
・長靴パズル
https://hothukurou.com/game/Boot/index.html

2025年12月
12月は友達からの業務委託を順調にこなしつつダンジョンボンバーを磨くためのテストプレイに時間を割きました。業務委託で安定的にお金が入るので、独立したけど思ったよりも貯金が減らずに済んでよかった。この安定がないと精神的に不安定になって創作意欲も減ってしまうはずなので、非常にありがたい限りです。
12月は「mixi もくもく百宴祭」というテストプレイ会や「Game Brush Up」というプロのゲームクリエイターに遊んでもらうテスト会に参加し、ゲーム導入のチュートリアルが適切であるのかを見てもらっていました。
やはりダンジョンボンバーは遊んでもらうと絶対に楽しんでもらえます。ルールがシンプルだから導入が楽で遊びやすい。
前作のダンジョンデストロイヤーはゲーム性を追求しすぎてルール説明が複雑すぎたという問題点があったけれど、ボンバーはその問題がない。
これはすごいゲームができるのでは・・・!と興奮状態で今作業をしております。
現状の進捗ですが、てすとぷれいにより問題ないところまでチュートリアルを調整した体験版を公開できる程度まで詰めることができました。
難易度調整や拡張要素など、まだまだ実装する点はありますが、多くの人にテストプレイで遊んでもらいつつ、完成まで突き進んでいこうと思います。
ちなみにブラウザゲームの方がシンプルな一発ネタを一発ぶち込んでおきました。
https://hothukurou.com/game/Hiragana/index.html

ブラウザゲームサイトの方も改良を続けておりまして、先週から「ゲームを一通り遊んだ後に他のゲームを紹介できるようにする」仕組みを実装いたしました。データを見る限り明らかに巡回率は上がっているので、今後もこの効果を確認していきたいところです。

まとめと来年の抱負
以上で今年一年の振り返りを終わります。
このように書きだすとスマホアプリからSteamゲーム開発まで、あらゆる新規挑戦をしてきた一年でした。
外部とのつながりを1月から伸ばしてきたおかげで、貯金も大して失わずに創作に没頭できたことは嬉しい限りです。ゲーム制作にもより一層注力できます。
来年の抱負として「ダンジョンボンバーをSteamNextFesに出して好評価をもらう」こと、「3~4月に無事にリリースすること」「Steamで制作したアプリをスマホアプリにして買い切りで販売する」ことがあります。あと、原宿のデザインフェスタギャラリーをお借りしてゲームのグループ展を主催しようと考えております。東京ゲームダンジョンの運営の方と話していて非常に興味がわいてきたからです。
今後もゲーム制作で生きていくためにあらゆることに挑戦していきますので、どうか来年もよろしくお願いします。



