2025年8月3日にインディーゲームの展示会イベントである東京ゲームダンジョン9が開催されました。
この記事は出展者側の振り返り記事となります。
実は今回が2回目の参加だったのですが、前回の反省を踏まえて今回はかなり展示方法を洗練することができましたので、その話をしたいと思います。今回は一人で設営運営を行うことができました!
後半では具体的なプレイ人数や物販の売れ行きなども書きますので、次回出展時の参考になれば幸いです。
前回の展示会の反省と成長
具体的に写真で今回の改善を紹介します。
以下の画像が2025/5/4に開催された東京ゲームダンジョン8の設営風景です。

今回、2025/8/3 開催された東京ゲームダンジョン9の設営が以下となります。

さて、どこが改善点でしょうか!
ここからは、前回からどのような意図をもって改善していったのかを解説していきます。
ちなみに前回の初出展記事リンクも貼りますね。
(1) 2台は遊べるようにして、PVは常時流すとよい
前回の東京ゲームダンジョンでは、試遊用のノートPC2台(うち一台を大型ディスプレイ表示)で展示しておりました。
以下画像のオレンジ枠が試遊PC2台になります。

今回は、2台の試遊台を写真手前に置きつつ、奥にあるオレンジ枠のディスプレイでゲーム紹介PV動画を常時流すようにしました。
大きなディスプレイでPV動画流し続けると、多くのお客さんにゲームの面白さを理解してもらえるのでオススメです。

ちなみにPV動画はこちらになります。東京ゲームダンジョン出展時は運営がゲームの宣伝として使ってくれるPVの提出ができるのですが、その時提出したゲームPVをエンドレスで流しました。
このPVを流すと効果的である理由は「実際に遊んでもらえる人数に限りがある」からです。
東京ゲームダンジョンは 11:00~17:00の6時間展示を行います。そのうち11:00~12:00はメディアやビジネス目的の方限定の時間になるので、一般の人に遊んでもらえる時間は5時間しかありません。
私が今回展示用で公開したダンジョンデストロイヤーはだいたい1プレイ20分ほどかかるものでした。
そうなると試遊用のPC一台あたり、300分/20分=15人の方にしか遊んでもらえないことになります。
友達とイベントに参加してもらった場合は一台あたりのプレイ人数が2~3人でカウントできるのですが、それでもPC1台あたり20~25人にゲームの宣伝ができることになります。
この宣伝人数をもっと増やしたい!と思ったときに、試遊PC二台というが効果的になります。
私の場合は試遊PC2台ありましたので、15人の倍の30人の方に試遊してもらえることになり、たまにグループで遊んでくれることを考慮すると40~50人の方にゲームの宣伝ができたことになります。
2台試遊にするのは効果的ですが、せっかくのイベントなのでもっと宣伝したいですよね。
そういうときに PVが宣伝の役に立ちました。PVのおかげで多くのお客さんに動画で短時間で説明できましたし、歩いているお客さんの興味を引くことができる効果もありました。掴みとして最適でしたね。 ということで、PV用のディスプレイ展示してエンドレスで流すといいよ!という話でした。
ちなみに試遊PC2台は用意大変だと思うのですが、私のゲームは基本的にどんな環境でも動くElectron製なので、7年前の古いノートPC2台を引っ張り出して展示に使いました。
SSDが当たり前の現代においてHDDオンリーの超低スペックのPCです。そのうち一台は先週秋葉原で同機種が5000円台で乱雑にアクリルケースに積まれていました程です。ただ、それでも全然動作したので今回展示に使わせていただきました。
PVを今回流したディスプレイですが、今回は東京ゲームダンジョン運営さんからのレンタル品を使いました。
このディスプレイレンタルは毎回レンタル開始すぐに売り切れてしまうほどの人気商品なので、狙っている方はぜひレンタル開始直後にレンタル券を購入することをおススメいたします。
前回は大型のキャリーケースでディスプレイを運搬しましたが、結構大変だったので・・・!自前で用意するならば郵送で会場に送るのが一番気軽かもしれないですね。
ちなみに実際には36人前後のお客さんに遊んでもらいました。うれしいことに11:00~12:00のビジネス限定の時間にも4名のお客さんに遊んでもらえました。(前回11:00~12:00は0人でした)
本来はゲームにプレイログ機能をつけて、一人当たり何分遊んだのかを残す予定で実装していたのですが、リリースビルドしたらこの機能が全然動かないことが判明したので、手動でプレイ人数を集計しました。その結果36人前後という大まかな数値になってしまったのですが!
(2) 作者名を大きく掲載するとSNSのつながりで逢いに来てくれる
以下写真のオレンジ枠、作者のSNSアイコンをA1ポスターで大きく掲載するのは効果がありました。これはSNSを長く続けている方や、一作品だけでなく多くの作品を掲載している方に効果的な方法です。

というのもこの東京ゲームダンジョン、「SNSで普段交流がある人と直接会って話ができるイベント」という側面もありまして、実際にSNSやDiscordなどでこのイベントを知った方が挨拶に来てくれることが多かったです。
今回私のブースにも多くの人が会いに来てくれてうれしい限りでした。
ただ、前回のゲームダンジョンの反省点として「ゲームのポスターだけだと、お会いしたい作者なのかわからずに不安になる」という状況がありました。
実際前回のゲームダンジョンでは「この人本当に作っちゃうおじさんなのかな、挨拶して大丈夫かな」と2~3回ブース前をうろうろしている方がいらっしゃいましたし、後で「作っちゃうおじさんのブースどこかわからなかったよ」というお声もいただきました。
それを解決するのがこの「SNSアイコンをでっかく表示」です。私の場合は自分のサイトにこのアイコンをでかでかとトップ掲載していたので、自分の創作活動の旗印として使っていたので、この手法の効果が高かったのかもしれないですね。
(3) 説明不要なレベルでチュートリアルをわかりやすくしよう
今回一番気を使った点が、「作者の指示なしでもクリアまで遊んでもらえる状態にする」ことです。これがとても難しい!
前回の展示では「新しいゲーム体験なので、チュートリアルを読んでも遊び方がわからず、逐一説明が必要になった」という問題点がありました。イベント開催からずっと説明しっぱなしなのはあまり良いことではありませんね。
ということで、今回はチュートリアルをすごくわかりやすくすることに力を注ぎました!その時一番を気を付けた点が
「一つのステージでは、一つのことを学べるようにする」
という点です。例えば「ダンジョンデストロイヤー」では以下の点が今までにない要素となります。
・ドワーフ娘がダンジョン探索をするのだが、再生ボタンを押すと階段へ最短距離で自動で動く。
・体力を消費して壁を作ったり壊したりできる。
・敵と戦うと戦闘。負けても最初からやり直せる。
・その他、手に入れたアイテムを使ったり、罠を踏むと効果が発動するなど。
これを一つずつ要素分解してチュートリアルステージに落とし込みました。あとは過剰な説明を画面表示して補います。それこそセブンのコーヒーメーカーに貼られたテプラみたいに!

特に各ボタンの解説はどんどん説明を貼っていきたいところですね。こればかりはおしゃれとか洗練とか言っていられませんから。
おかげさまで、今回の展示会ではほとんど解説せずに遊んでもらうことができました。それでもまだ詰まる点が2~3カ所あったので、これはこれから修正していきます。
実際にユーザーが遊んでいるところを真後ろから確認できることは、展示会出展のとても大きなメリットだと思います。
今回の展示展でも、よりわかりやすくするためのヒントを得ることができました。
ちなみに、チュートリアルステージが完成した後は、「もくもく会」にて2名の方にテストプレイを行っていただき、問題なくクリアできることを確認しました。おかげ様で自信をもって公開することができました。本当にありがとうございます。
おわりに
以上で東京ゲームダンジョンの振り返り記事を終わります。以下SteamのダンジョンデストロイヤーWishListも+100程度増えましたので、前回よりも増え方が大きかったです。まあ、実際に売れるかはリリースしてからのお楽しみですね。
ちなみにイベント当日は11:00~17:00までトイレにもいかずにブースの前に立ちっぱなしでした!一人で運営するとこういうことになります!足腰を鍛えることが重要かもしれません!
https://store.steampowered.com/app/3596100/_Dungeon_Destroyer/

今回、開発者支援という名目で特製バッジの物販を行った結果、多くの方からご購入いただきました。本当にありがとうございます。励みになりましたし、今回のイベントだけでバッジ代をほとんどペイすることができました。次回もまた売ります。
今回いただきましたご支援と面白かったという期待の感想をもとに、ダンジョンデストロイヤー、8月20日のリリースに向けて開発をどんどん進めていきたいと思います!