逃げる僕たちと暗黒の森というゲームを公開しました。
・ゲームリンク
https://hothukurou.com/game/Forest/index.html
村が焼かれ、子供たちは暗黒の森へと逃げていく。様々な危険イベントを乗り越えて、森の奥地に住む魔女の元へと無事にたどり着けるのか・・・というお話です。
2018年位に企画を思いついて、リソース管理ゲームとしてのゲームシステムは構想していたのですが、「これ、イベント作成めちゃくちゃ面倒じゃね?」と思って2021年位まで制作を放置していました。
2021年、このゲームをそろそろ制作開始するか!と大学時代の友達でありシナリオライターである中野藤右衛門 @tohwemon にお願いして半年ほどで完成させることができました。
私こと作っちゃうおじさんは月1ペースでブラウザゲームを公開しているのですが、さすがにこの規模のゲームとなると1か月完成はかなり厳しかったので、月1ゲーム公開の空いた時間でこそこそとシステムのアップデートやシナリオ作成の補助ツールなどを制作して公開までこぎつけたのです。
このあたりの作業の効率化や複数人作業の進め方などは後日また記事にしようと思います。
データ共有にシナリオデータをgitで共有したり、分岐の多い本作のシナリオを独自の命令式で書いてもらって、コンバータをかけてゲーム用のデータ構造に変換するようにした効率化の話など、複数人共有を効率化する施策がかなりうまくできたかなと思っています。
詳しい内容は以下記事で説明しています。この記事読んだらこちらも読んでみてね!
さて、この記事ではこのゲームのプレイデータを公開して、ゲームバランスなどの振り返りを行いたいと思います。
クリア率ってどれくらい?
この記事を読んでいるみなさん、きちんとエンディングに到達できましたか?
えっ!ステージ2で何度も負けてしまう?
お・・・最後の巨人戦で負けて飽きた・・・?
テストプレイの感触としては、クリアまで4~5回のプレイが必要そうだったので、そこそこ難易度が高かったのかなと思います。
リプレイ性を上げるためにも、既読SKIP機能をつけてみたのですが、実際この施策がうまくいったのかを具体的な数字で見ていきたいと思います。
今回は公開日2/25(金) のプレイ状況を確認することで、どれだけの人がクリアできたのか。また、クリアできなくてもどこまでステージを進められたのかを見ていきたいと思います。
クリア率の公開
まずはクリア率を見てみましょう。
公開日2/25(金)に「ゲームオーバー画面にたどり着いたのべ人数」と「クリア画面にたどり着いたのべ人数」の二つを集計しました。
結果はこちら!
事前の推測通り、5回に1回程度でエンディングに到達していることがわかります。
一度慣れてしまえばクリア画面までは容易に到達できる一方で、それまでは覚えゲーの側面があるので試行錯誤が必要になるのでしょう。
これは公開初日の数字なので、翌日である2/26(土)にはもっとクリア率が上がっているかもしれません。
ということで、集計しました。こちら!
ちょっとクリア率が上がりましたね!
一度クリアした後、「ユニをなんとしても生存させなければ!」というモチベーションが生まれる構造になっているため、リプレイによりクリア率が増えたのかもしれません。
ゲームオーバー時のクリアイベント数
次にゲームオーバー時にどれくらいイベントがクリアできていたのか調べてみましょう。
事前の調査によると、「最初と最後がとても全滅しやすい」という話を聞いていましたが、果たして・・・!
序盤はユニ一人旅なので、イベント選択を間違えるとすぐに死んでしまいます。また、後半戦でじりじりとライフが削られていき、終盤で力尽きてしまった方が多かったようです。
個人的な所感では、「序盤1~2ステージでゲームオーバーになってもすぐにリプレイできるから問題なさそう」「後半ステージで力尽きた場合、もう少しでクリアできるから頑張ろうと思えるからよさそう」と思っているため、現状のバランスで問題ないかなと思っています。
ただ、序盤ゲームオーバーに苦戦しすぎてゲームから離脱することだけは避けなければいけません。
そのフォローとして、攻略ページに序盤攻略をしっかり書くことにしました。このページを見て序盤の生き抜き方を学んでもらうことでフォローしようという作戦です。
・徹底攻略!逃げる僕たちと暗黒の森 サバイバルガイド|作っちゃうおじさん|note
また、ゲームオーバー時にTIPSとして攻略ページへの誘導文を追記しました。これで、序盤で苦戦している方が欲しい情報へ誘導できる導線が用意できたかと思います。
話は逸れますが、このグラフの形は製品の不良率を示すバスタブ曲線みたいで興味深いですね。
基本的に工業製品は使用してすぐに壊れる初期不良と、長い間使い続けて寿命で壊れる二つの要因で故障することが多いため、故障率のデータを取ると、今回みたいに序盤と寿命間近に故障率が多くなるデータが取れるのです。
クリアエンディング到達率について
さて、最後に2/25(金)にクリアした人がどのエンディングにたどり着いたのか、その割合をとってみました。
果たして全員生還エンドはどれほどいるのか!どうぞ!
意外にも公開初日から全員生存エンドが18.4%もいます。思ったよりも多くの方が初日からベストエンディングにたどり着いていたようです。
これは思った以上でした。困難なベストエンディングへたどり着くためには何度も試行錯誤が必要になるため、それほどに楽しんでもらえたことになるので、これは嬉しい限りですね。
一方で、ユニ死亡+クレエンドの到達率は1.4%しかいません。
クレ生存がただでさえ難しい上に、ユニ・シム・モク・ノノの4名が死亡していないと到達しないエンディングなので、このような数値になったのでしょう。
ちなみに当初の予想では、ユニ・シム・モク・ノノ・クレの5名が死亡した状態で魔女の家に到達しないと迎えられないユニ死亡+エイエンドが最難関かと思われていたのですが、これは到達率が低いものの2.8%となっており、意外にもユニ死亡+クレエンドよりも高い値になっていました。
おそらく、クレ生存が難しいことが原因なのでしょう。
まとめ
以上でダークファンタジーアドベンチャーゲーム「逃げる僕たちと暗黒の森」のプレイ集計を終わります。
こんな感じでデータを解析すると、実際に楽しんでもらえたかとか、ゲームオーバーにフォローが必要かとか、そういった仮説がどんどん生まれるので今後の改善の参考になりますね。
次回はこのゲームを制作するにあたり、シナリオライターと効率的にゲーム制作していく方法や手段について解説していきたいと思います。お楽しみに!
・ゲームページ
https://hothukurou.com/game/Forest/index.html
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