100字小説(1) ~心をつかむ物語を求めて~

みなさんこんにちは

厳しい寒さが続いておりますが、お風邪は引いておりませんでしょうか。

作っちゃうおじさんです。

最近、有志を集めて「100文字小説会」を行っております。

お題に沿った内容を元に、100文字でいかに興味を惹くような物語を作ることができるか、これを追求する会でございます。

今回、そこそこ文章量が溜まってきたので、ここ一週間で書いた100文字小説をご紹介したいと思います。

喜怒哀楽、またはその他よくわからない感情を想起させ、心をフラフラと感情の海に漂わせることができたら幸いです。

お題:後悔


好きな子にLINEを誤送信して、俺は後悔した。

俺は友達と「あの花」のアニメを語りあっていただけなのだ。

「あなるいいよね!」

変態を自白し青ざめる俺にあの子はこんな返信をした。

「わたしも、アナル好きだよ」


想起させたい感情:ときめき

【解説】

学生時代、ふいに女子が話す下ネタにときめいちゃったこと、ないですか。

その後は大人ぶって流してしまったけれども、帰ってから、すごく後悔、しましたよね。


小学生の頃に思い描いた夢、叶えられましたか?

あれ程思い描いても、どこかで想いを置いて行って、ただ生き繋いでいくだけの存在になってしまう。

しかして俺は40で夢に目覚めてしまった。

大海の海へいざ処女航海!


想起させたい感情:奮起

【解説】

ピース綾部が渡米しましたが、今後はこういった中高年が増えていくことでしょう。

結果はほとんど失敗するでしょうが、少なくとも命の灯は最大限まで燃え盛るはずです。


あわせだった学校生活も過ぎ、

かみながら彼女は手を振っ

てい。これから転校して遠くへ行ってしまう。その夜

彼女は区内で遺体となって発見された。


想起させたい感情:恐怖

【解説】

2chのホラー系コピペってこんなのばかりですよね。

今回はクソつまんない出来になってしまいましたが、最後の一文で落とすテクだけは使えそうです。


ベイマックスとゲイセックスは二文字違いだが、意味は全く異なる。

サックスとセックスも同様だ。

こんなことばかり片思いの子に話したらしつこいと嫌われてしまった。

しつこいと失恋、私にとって意味が似ている。


想起させたい感情:哀愁

【解説】

〇イ〇ックスと〇を入れると、みんなエッチなことを連想しますよね。

そんな共感と、女子にフラれた哀愁で感情の落差を表現しました。

お題:失恋


根暗な俺は、片思いのあの子に声をかけられなかった。

変わりたいけど恥ずかしい。そんな想いが俺を分裂させた。

あの子と積極的に話すもう一人の俺はデート誘いに成功し、

二人仲良く事故で死んだ

根暗な俺はその時……


想起させたい感情:悪の心

【解説】

夏目漱石のこころもそうですが、自分に悪の華が咲く瞬間を再現してみました。

あなたは、その時、どう思いますか?

お題:猫耳メイド


上司に叱られ、夜遅くまでプレゼンを修正していると、不思議なことが起きた。

あの怖い上司が、メイド服を着て、猫耳バンドをつけて俺を応援してくれたのだ。

これは悪夢か?

いや、いい夢、だった・・・。


想起させたい感情:ときめき

【解説】

なんだかエロ漫画みたいな内容になってしまいました。

エロ漫画って、人の願望を的確に表現する媒体なのかもしれませんね。

お題:ホラーゲーム


パパとママと僕で楽しい旅行。

虫取りで大きいかぶと虫を見つけた。

キンキンに冷やしたスイカを食べて、少しお昼寝。

生暖かい夜風に当たりながら素麺を食べて、花火で遊んだ。

楽しかったなあ。もう味わえないけれど。


想起させたい感情:ヒヤリ

【解説】

100字でホラーは無理ゲーですが、余韻を持たせて文章量を節約することで、なんとか表現しました。

ホラーは平常時と緊張時の落差で表現されます。平常時のお膳立てが8割あれば残りの2割でホラーは表現できるのかもしれません。

お題:12月


12月、極寒の冬。

「10kg痩せる!」を今年の抱負にしていた私は焦りを感じていた。

脂肪は熱エネルギーに変換することで消費されるらしい。

私は水着のまま雪の世界へ繰り出し、瞑想(ダイエット)を始めた。


想起させたい感情:ゆるい女のエロス

【解説】

こういう猪突猛進で無防備な女性って、生活感のあるエロスを出しますよね。

お題:萌え


あれほど厳しかった親父が幼児化してしまった。

精神も身体もだ。理由は謎。

就活で忙しい俺に親父は遊んでくれとせがんできた。

大手の管理職であった親父も、小さいころはこんな感じだったのか

ちょっと親父に萌えた。


想起させたい感情:親父萌え

【解説】

萌えとは程遠い要素である「親父」を組み合わせることで、複雑な味が表現できないかと試行錯誤してみました。

どんなに立派な大人でも、みな同じく大変な経験をしているのでしょうね。

お題:ナルシスト


金欠で呪いの家に住み始めた俺

今まで住んでいた奴は皆失踪したそうだ

夜、ワイン傾け物思いに耽っていると、女が現れ俺の首を絞めた

大丈夫、俺は女を熱く抱擁し、心の闇を触れ合った

その後?それがワイフとの馴初めさ


想起させたい感情:共感性羞恥

【解説】

昔やっていたテレビ番組「笑う犬」に出てきた原田泰造がキザキャラでコントをやっていたのが、当時とても面白かったので作りました。


自分の顏を鏡で見てみろ

自意識の高いナルシストがおるやろ

ゲーム制作者なんてみんなナルシスト

自分の全てを曝け出せ最高

自分の世界を晒してしまえ

相手を魅了するのが俺達の使命

oh~yahh! oh~yahh!


想起させたい感情:共感(ゲームクリエイター限定)

【解説】

ゲームクリエイターはみんな陰キャ、ひどい人だと他人に攻撃的です。

不揃いだからこそ、整合性を知るために世界を作り続けるのかもしれません。

お題:土下座


後輩が取引先で大失態を犯してしまった。
俺は土下座のスペシャリスト。
早速先方を野原に呼び土下座、俺は汚い地面に頭を付けた。
そして地面の水溜まりを2ℓ吸い尽くした所で青ざめた先方に許しを頂いたのだ。


想起させたい感情:まさか!

【解説】

地面の水溜まりを2ℓ吸い尽くす奴、見たことないじゃないですか。

そりゃあビックリしますわ。


「男が土下座をする時はな、人生で一番大切なことを成し遂げるときだけだ」
父からの教えを守り、俺は今まで誰にも謝らずに生きてきた。
今こそ土下座をする時が来た。
俺は友達の紹介でドスケベ娘に元へ走っていった。


想起させたい感情:男気

【解説】

ノーコメントやで。

以上でございます。みなさん、心はどのように動きましたか。

今後もこの100文字小説は続けていきますので、ぜひぜひお楽しみくださいませ。