ゲームにエモいシナリオ付けて感動させたいかああああああ!

みなさん、ゲーム作ってますか。
過去二回ほど、ゲーム制作講座をお伝えしてきました。
さて、今回は「ゲームのシナリオ講座」です。
今までゲームのプログラム的な作り方をお伝えしてきましたが、今回はアイデアレベルの話に言及しようかなと思います。
ゲームにシナリオを付けることで、ゲームに感情移入しやすくなります。
結果的に、最後まで飽きずに楽しくゲームを遊ぶことができるのです。
この記事では、ゲームにシナリオを付ける効能を「ゲームを遊ぶモチベーションの維持」と定義して、それを最大限に高める方法を過去のゲームから考察していきます。
そして、次の記事で実践編を行います。ソースコードを渡すので、各自自由に改造してエモいゲームを作ってみてください。
あくまで著者の感覚を言語化しただけなので、「もう自分の創作世界観は存在する!」という方もいらっしゃるとは思いますが、まあ話半分で聞いてくださいな。
ゲームにおける良いシナリオ構成とは何かについては、まずは実例を見て考察することにしましょう。
・俺の屍を越えて行け (1999年:ソニー)
「俺の屍を越えてゆけ」はプレイステーションで発売され、今でも根強いファンの多いRPGゲームです。
このゲームに魅了される大きな要因の一つは、本編前のオープニングムービーです。
このOPを見ることで、プレイヤーはゲームに感情移入することができるのです。
このゲームを一言でコンセプトを語ると
「悪鬼蔓延る古来日本で、
何世代も子孫を残しながら、
酒呑童子討伐の悲願を達成する一族の物語」
です。
このOPでは、主人公(まだ赤ちゃんです・・・!)が、なぜ敵の総大将、酒呑童子を討伐したいのか、その目的を説明しています。ちなみに、OPで登場する夫婦は主人公の両親です。
それでは、しばしご覧ください。(14:00までがOPです。それ以降は本編。)
どうでしたか。怒涛の展開にさぞビックリされたかと思います。
主人公の父親は卑劣な手段で殺され、母親は恥辱を受けて連れ去られてしまいました。
そして、主人公には
「2~3年で急速に成長し、老いて死んでしまう短命の呪い」
「人と交わって子孫を残すことができない種絶の呪い」
がかけられてしまいました。酒呑童子も復讐を恐れたのでしょう。中々用意周到です。
さて、このまま何も残せず死んでいくはずだった主人公に、神様から手が差し伸べられます。
その提案とは、
「人を相手には子孫を残すことはできないが、神と交われば子孫を残すことができる。」
「2~3年の間に子孫を残し、一族の戦力を徐々に強化して、酒呑童子を討伐せよ。」
とのこと。つまり、主人公は2~3年後に必ず死にますが、その想いは子孫に代々受け継がれていくことになるのです。
俺の死を 悲しむ暇があるなら、
1歩でも 前へ行け
決して 振り向くな
子供達たちよ…
俺の屍を 越えてゆけッ
(本編で、主人公死亡時の最後の台詞)
どうでしょう。ものすごくこのゲームがやりたくなってきたのではないでしょうか。
このOPを観たら「酒呑童子を討伐したくて堪らない心境」になっていることと思います。
分析すると、どうやら
「物語の最序盤にプレイヤーを感情移入させる衝撃的な出来事」
を入れることが、ゲームを面白くするためのシナリオのコツと言えそうです。
ちなみに、この方法を用いて私が制作したゲームが以下となります。
(ゲーム自体は長くなるので、時間があれば遊んでもらえると幸いです。)
・作っちゃうおじさん:戦闘服 人生に行き詰った全ての社会人に捧ぐ

前半のノベルゲームで、主人公に感情移入させる目的でシナリオを挟みました。
このシナリオにハマるのは恐らく社会人以降でしょう。
前半の主人公の境遇は、現実でも起こりうる話であり、プレイヤーの心を一気に感情移入させることを狙いました。
そして、中盤に一気にパッパラピ―な展開にシフトしてプレイヤーを引っ張り、感情移入させます。そして、最後にはちょっとお涙頂戴展開を見せてさわやかな読了感へと持っていきました。
つまらない?
・・・まあしゃあない!次は手軽に感情移入を高める超スゴイ作戦があるので、
ここまで読んでくれたアナタにぜひ教えたいと思います!
序盤の衝撃的なゲーム体験で、感情移入を促す「ウェルカムゲーム戦法」
もしあなたが幸運にも「衝撃的な出来事」を思いついた場合、
ぜひ序盤の導入に使用して、プレイヤーをゲームの世界に感情移入させてください。
しかし!そういった「衝撃的な出来事」のあるシナリオを思いつくのは、
中々にして難しいものです。
そこで、今回は手軽にプレイヤーに衝撃的な体験をさせる方法を伝授したいと思います。
プレイヤーを驚かせるなら、シナリオだけに頼る必要はありません。
ゲームのプレイ体験を通して、衝撃的な体験をさせることで、
プレイヤーをゲームの世界に感情移入させることもできます。
では、具体例に移ります。
・したっぱさん作:THE 鉄道旅行ゲーム
▼ブラウザゲームです。クリックして遊んでください。
(モゲラのトップページに飛ぶこともありますが、何度か↓のURLをクリックすると、遊べるはずです!)

・したっぱさん作:THE 鉄道旅行ゲーム タイトル画面より
5分くらいで終わるとおもいますので、ぜひプレイしてみてください。
(flashなのでスマホ不可。遊べない人は下へ移動してください。)
序盤のチンチロでいきなり多額の負債を抱えることになったと思います。
ご愁傷様です。

本編のゲームの前に軽いゲームを体験させ、衝撃的な体験をさせることで、
プレイヤーを一気に感情移入させることができます。
この手法は、結構効果的に感情移入を促すことができるため、かなりおススメの方法です。
ウェルカムドリンクならぬ、ウェルカムゲーム戦法、と名付けることにします。
私はこの方法が好きなので、結構マネしています。それが以下の作戦になります。
・作っちゃうおじさん:ヤリイカ99
https://hothukurou.com/game/yariika99/index.html

まず、主人公の会社での孤立感でプレイの動機付けを行いました。
そして、いきなり転職ルーレットからの・・・!
と二転三転のオープニングで、プレイヤーを一気に世界観に引き込む展開にしました。
デジャヴを感じた方はご明察、「エリア88」をパロってますね。
とにかく、思いもよらない急展開をつけることで、プレイヤーは一気にゲームに引き込まれていくはずです。
自分の関心があるシナリオを作って、モチベーションを保とう
誰かにハマるシナリオを考えるとき、マーケティング的には「想定する人間の人格・年齢・男女・趣味趣向などを仮定して、その層に向けてシナリオを考える」ことが良いとされています。
いわゆる「自分の作りたいゲームよりも、より多くの人に求められるゲームを作る」という志向ですね。ゲーム作って食べていこうとするなら、この選択が合理的です。
しかし、趣味でゲーム作っている人間が合理的な選択をする必要があるのでしょうか。
理性よりも己が欲するゲームを作りたい!・・・と少しでも思ったことがあるのなら、もっと単純に
自分自身が感情移入できるシナリオを考えると、自分自身のモチベーションを高く維持できるのでオススメです。
他人視点でシナリオ作れると戦略的に人気度をコントロールすることができますが、他人本位でゲームを作っていると、作者自身のモチベーションがだんだんと下がっていくといった問題点が発生します。
この志向を持ちすぎると、だんだんゲーム制作から離れていってしまいます。
他人本位になっても、運よく制作したゲームが評価された場合には、その称賛を糧にゲーム制作を続けられたりします。ただ、このパターンには大抵オチがありまして、
「人のために頑張って作ったのにまったく評価されなかった!」なんて時には精神が完全にブロークンして地獄沼が始まってしまうのです。
もしゲーム制作のモチベーションが一定以下に下がってしまった場合には、「自分が作りたいゲームはなんだったのか」を思い返しながら健康ランドのサウナでうんうん唸ってるとよいでしょう。

このあたりは永遠の課題、本能と理性のシーソーゲームです。
ぶらぶら彷徨いつつ、自分がどっちの志向に引き摺られているのかだけ意識すると、少しだけ気持ちが楽になるんじゃないかなあと思います。
ちなみに、自分の作りたいゲームは大抵「自分の正しいと思っている価値観が証明されること」だと思っています。もしかしたら、これは著者だけかもしれないですが、もし同じ方がいれば参考になれば幸いです。
さて、まとめです。
まとめ ゲームのシナリオ制作とは
・再序盤のシナリオで目的達成のロールプレイに感情移入させるべし。
・序盤のウェルカムゲームで衝撃的な体験をさせることも有効。
・例え周りが否定しようとも、自分の表現したかった価値観を思い出せ!
さて、シナリオ導入の雰囲気はわかったと思うので、いよいよ実践編とまいります。
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初心者でも二時間ぐらいでシナリオ付きゲームを作ろう! ~ゲーム制作編~